Blenderで漫画用の3D素材を作ろうとして、クリスタアセットにどう公開していいか分からない方のために手順を記載します。
記事後半では3D素材公開までに詰まるであろう例を書いています。当てはまらない方はその項目を適宜とばして読んでいただければと思います。
3D素材を作る
まずはBlenderで3D素材を作ります。
今回は後述のTipsを説明するために、いったん下記の画像のような3D素材をつくりました。

(面が裏返っていることを確認できるモードで表示しています。)
特徴としては、
- 透明なテクスチャを利用している
- オブジェクトが親子関係になっている
- ブーリアンを利用している(問題1)
- ある面が裏返っている(問題2)
が挙げられます。
あえて少し変な素材をつくって問題を起こして、その解決方法を記載しようと思います。
FBXで出力する
完成した3D素材をFBXとして出力します。このとき、シェーダーノードを利用している場合、反映されないことがあるので、テクスチャを作り込みたい方はCyclesでベイクを行ってください。
Cyclesでベイクしてfbxで出力する方法はコチラ↓
クリスタモデラーに読み込む
さて、それではクリスタモデラーに読み込んでみます。
画面上にFBXをドラッグアンドドロップして、表示してみます。

デフォルトだとライトが適用されておらず、分かりにくいので設定からライティングにチェックを付けます。(この後、公開用の素材写真をとるのでライティングを適用しておいた方がいいです。)

テクスチャ設定をする
ここでblenderで設定した透明のテクスチャが反映されていないことを確認してください。

クリスタモデラー上で再度設定する必要があります。逆にいえば、blender上で透明関連のこった設定はしなくても大丈夫ということです。今回は不透明度をクリックして0.2と入力しました。

無事透明度を調整したら、表示位置や大きさも調整します。
次にクリスタ上に張り出される写真を撮ります。
矢印の画像の部分をクリックするとポップアップが表示されます。表示されている画像で問題なければ完了を押してください。

今完了した画像はクリスタアセット上だと下記のように表示されます。

ちなみに素材はコチラでDLできるのでよかったらどうぞ
レイアウト設定をする

Blenderでコレクション毎にまとめていても、クリスタモデラー上では解除されてすべて並列にならべなれます。まとめたい場合は親子関係のオブジェクトにしてください。(我流ですが、コレクションのようにしたい場合は、空オブジェクトを作ってそれを親として疑似的なコレクションにしています。)

各オブジェクト毎に非表示/表示や位置を替えられるので、何パターンかレイアウトを登録するといいと思います。
レイアウトを追加したら、オブジェクトを動かして、気に入る位置になったらオブジェクトのレイアウトを保存ボタンを押してください。

アングルや可動設定もできるので余裕ある方はやってみてください。
素材登録
ここまで出来たらあとは素材登録します。

素材名とジャンルを選択して保存します。(素材アップロード前の操作で変えられるので名前は暫定でも構いません。)

ここまで終わったらクリスタを開いて、素材管理から先ほど登録した素材を選択します。

ASSETSへ公開するをクリック

すると素材の情報を書く画面に移動するので詳細を記載してください。
個人的に重要だと思うのがタグです。
人気の素材のタグの付け方を参考にして頑張って付けてください。
サムネは自由に設定できるので、クリスタアセット上で目立つようないいサムネを作るといいと思います。

右側の説明欄には、実際に漫画素材として利用している画像や使用方法、LT変換の数値などをぜひ書いてください。
下記は私がアップロードした素材です。これでも不親切なくらいなので、できるだけ使用感がわかる画像や説明を書くとDL数も伸びると思います。
素材の文をかいたら公開しましょう、無料か有料のどちらかを選んで(有料ならクリッピー量を入力)公開すると数分後にアセットに公開されています。
※Gold販売は厳しい基準をクリアしなければ販売できないので初めのうちは難しいと思います。(合格基準は公開されておらず、かなり厳しい様子です。もし基準など分かった方がいれば教えて欲しいです。)
Tips
問題1:Nゴン
ブーリアンが問題なわけではありませんが、ブーリアンモディファイヤを使うとNゴン(N角形のポリゴン)ができやすいです。この状態でFBXに出力すると変な面が貼られてしまいます。

問題1の解決策
簡単に解決する方法は面を三角面化することです。
下記の画像のように三角面化するのが一番簡単かと思います。面を選択してCtrl + T をするかFaceから三角面化を選んでください。

問題2:面の裏返り
面が裏返っているとクリスタ上にインポートした際に真っ黒もしくは透明になってしまいます。(写真のピンクの枠の部分)

問題2の解決策
メッシュを反転させることで外側を向くように調整してください。

一括で外側を向けて良い場合は、面を全選択してRecalculate Outsideを選択すると簡単です。
あるか分かりませんが、複雑な形をしていて一括で操作できない場合や
どうしてもめんどくさい場合は、Solidifyモディファイヤを適用することですべて外側のメッシュをつくることが一応できます。(オススメはしません)
問題1,2を直した素材が下記になります。左が修正前、右が修正後

以上が、Blenderで3D素材を作ってクリスタアセットに公開する方法でした。
お読みいただきありがとうございます。